緑色の基板は、日立製CPUであるH8-3664Fの載った基板です。その上方に、8ピンDIP型のシリアルEEPROMが2個載っています。一個256kbitなので、合わせて512kbitです。その右の大きな正方形はXILINXのCPLDであるXC95108-15PC84Cです。その上には256kbitのSRAMが載っています。
この制御回路に載っているSRAMは、画像情報を保持しておくためのメモリです。いわば、VRAMの替わりをしています。それを制御するのがCPLDで、H8CPUはCPLDに対してコマンドを送る役割をします。コマンドは、どの場所に点を打つコマンドと、どの領域を表示するかというコマンドの2種類があります。
SRAMは256kbitで、電光掲示板の1ピクセルに1バイトを使うので、SRAM上の画面の広さは横256ドット、縦128ドットとなります。実際の画面は横48ドット、縦16ドットなので、LEDパネルに表示されているのは、SRAM画面上のある一部分です。
画面に表示されない領域にいろいろな絵をあらかじめ書いておき、表示する位置だけ高速に切り替えて、特殊な表示効果を出すこともできます。
H8のプログラムはC言語で開発しました。現在800行程度のプログラムで、オブジェクトコードで4000バイトくらいです。
プログラムとは別に、シリアルEEPROM上には表示したい文字や色のデータ、それからフォントが置かれています。このデータは、電光掲示板制御言語で書かれたソースを、Windows上の専用ソフトでコンパイルし、RS-232Cを通じてこのEEPROMに読み書きすることができます。
2つあるEEPROMの片方には、ひらがなや英数字のフォントと、起動時メッセージなどのあまり変更されないデータが書かれていて、もう一つのROMには個人宛てのメッセージなどが書きこまれています。漢字はひらがなに比べて使用頻度が少ないので、ROMにフォントを乗せてはいません。漢字は絵として表示するため、漢字を表示する都度32バイトのデータをROMに書いています。
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