平成14年1月7日朝刊
なひたふ新聞 電子回路が大好きな趣味人「なひたふ」のWebサイト
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maru電子回路の豆知識
第0章 基本の豆知識
第1章 部品の豆知識
第2章 個別半導体の豆知識
第3章 オペアンプ回路の豆知識
第4章 ディジタル回路の豆知識
第5章 コネクタと規格の豆知識
5.1 プリンタポート
5.2 RS232C
5.3 VGAコネクタ
5.4 電話線
5.5 ISDN
5.6 LAN
5.7 168ピンDIMM
第6章 画像信号の豆知識
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平成10年2月28日発行.第三種郵便物不認可
DOS/V用 15ピンVGAコネクタ
 先日、私のノートパソコンの液晶が壊れました。外付け液晶ディスプレイを買ってきてつないでは見たものの、ケーブルが邪魔でした。そもそもこのノートパソコンにVGA用コネクタがついていないのがいけないのです。
 ならば、本体を改造して、信号を解析して引き出し、買ってきた15ピンコネクタをつけてしまおうと考えました。
 この文書はその際に利用した覚え書きです。
ノートパソコンの中から直接画像信号を取り出す
コネクタの形状
このコネクタはD-SUB15ピンと呼ばれる、少し幅の狭いコネクタです。パソコンについているこのコネクタはメスで、下の図のような形状をしています。このピン配置は、コネクタのケーブルがささる側を正面から見たものです。
VGAのD-SUB15ピンコネクタ
コネクタのピン配置
 VGAのコネクタのピン配置には従来のVGAモニタ用と、高度な機能を持ったVESA DDC用のものがあります。最近のモニタとPCはすべてVESA DDC対応ではないでしょうか。もちろん上位互換性がありますので、安心してください。

ピン番号ピン名
VGA
ピン名
VESA
意味備考
1RED VIDEORED VIDEO赤色信号入力必須
2GREEN VIDEOGREEN VIDEO緑色信号入力必須
3BLUE VIDEOBLUE VIDEO青色信号入力必須
4Monitor ID 2予約N.C.でOK 
5GNDReturn帰線(GND)必須
6GND (red)RED VIDEO RETURN赤色信号用の帰線必須
7GND (green)GREEN VIDEO RETURN青色信号用の帰線必須
8GND (blue)BLUE VIDEO RETURN緑色信号用の帰線必須
9Key (N.C.)+5Vあまり使われていない 
10GNDSync RETURN同期信号用の帰線必須
11Monitor ID 0同左 (opt.)モニターID 
12Monitor ID 1SDAモニターID 
13HSyncHSync水平(コンポジット)同期信号入力必須
14VSyncVSync垂直同期信号入力必須
15Monitor ID 3SCLモニターID 

 映像を表示させるために必要な信号は、赤青緑の信号線と、その帰線。そして、同期信号とその帰線です。帰線はすべてGNDにつないでしまってOKです。一見して、GNDが多いように見えますが、高速な電気信号を扱う場合にはGNDは多くなるもので、VGAコネクタのGNDは妥当な数です。
 RGBの信号は75Ω、0.7Vppです。

 GNDを一本の線にまとめてしまうと、絵が汚くなるかもしれないので、帰線はできるだけ多くのGND線に分散させるようにしましょう。

 SDAやSCLというのは、モニタの形式などをパソコンから分かるようにするための信号線です。新しいモニタをWindowsマシンにつなぐと、自動で認識してドライバを探しますが、それはモニタからIDを知らせる仕組みがあるからなのです。このSCLやSDAはI2Cの方法でアクセスできます。この先には24LC21クラス(128*8bit)のシリアルメモリがつながっているようです。
 スタンダードなVGAモニタではSDAやSCLのような高度な機能は使えず、モニタのIDを示すビットになっています。
 9ピンは、スタンダードなVGAモニタではメカニカルなキーでした(ピンがありません)。VESA DDC2プロトコルに対応しているホストではPC本体からモニタへ5Vが供給されます。

 私のノートパソコンではすべての帰線は一括でGNDにつながっていました。また、9番ピンはオープンであって5Vは供給されていませんでした。