平成14年1月7日朝刊
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平成10年2月28日発行.第三種郵便物不認可
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DIMMのピン配置 | |
![]() 168ピンDIMMは上の図のような形をしています。2箇所の特徴的な切りかきが、10番ピンと40番ピンの直後にあります。この切りかきは逆挿しの防止だけでなく、DIMMの種類や、使用できる電圧が5V系か3.3V系かなども示しています。右端の方にも小さなICが載っていますが、これはSPDといって切りかきだけでは表現できない、様々な細かい仕様を記憶させておくシリアルEEPROMです。 DIMMはSIMMと違って、モジュールの両面を使います。1番ピンの裏側は85番ピンとなり、84番ピンの裏側が168ピンとなります。 なお、バッファー付きとバッファーなしの168ピンDIMMのピン配置は同じです。 | |
![]() ![]() DIMMのピンの種類 |
最低限知っておくべきピンDIMMにはたくさんの信号がありますが、次に述べるピンの使い方だけ知っていれば、動かすことができます。DQ63〜DQ0 (入出力)いわずと知れたデータ信号です。168ピンDIMMは64bitあるので8ByteDIMMとも呼ばれます。A13〜A0 (入力)アドレス信号です。A13まで用意されていますが、実際には使用するDIMMのメモリ容量によって有効ではないピンも存在します。BA1〜BA0 (入力)バンクアドレスです。SDRAMにはバンクというアドレス管理機構があり、これは複数のほぼ独立して動くメモリモジュールとして使うことができる機能です。2バンク構成といえば、同じ容量のメモリモジュールが2組入っていることになります。DIMMの構造によって2バンクの物や4バンクの物があります。CK3〜CK0 (入力)クロック信号です。DIMMで最も大事に扱わなければならない信号です。4つあるクロック信号には、できるだけスキュ(信号の到達時間のずれ)や反射に気をつけたパターン設計を心がけます。RAS#,CAS#,WE#,A10/AP (入力)RAS#,CAS#,WE#は従来のDRAMの信号と名前は一致していますが、より機能が拡張されています。これらの信号の組み合わせによって、様々な高度な動作をSDRAMに指示します。また、A10/APはRASアドレスを指定するときには通常のアドレス10を示しますが、CASアドレスを指定するときにはオートプリチャージの有無を指示します。"H"ならば、読み出しや書き込み動作後にオートプリチャージを実行します。 使わなくても良いピン次に挙げるピンは、論理レベルを固定しておいても差し支えありません。S3#〜S0# (入力)チップセレクトのようなものです。通常の動作をさせる時には"L"にします。CKE3〜CKE0 (入力)クロックイネーブル信号です。同期式で動いている回路のクロックを止めることは邪道なので、次のサイクルのクロック時にDIMMの動作を一瞬止めたいときに"L"にします。通常は"H"にしておきます。また、パワーダウンやサスペンドモードには"L"にします。 DQMB3〜DQMB0 (入力)DQをマスクするビットです。このビットが"L"のとき通常の動作をします。"H"ならばデータの書き込みや読み出しをしません。たとえば書き込みから急に読み出しへ転じるときにデータがぶつからないようにしたいときなどに使います。CB15〜CB0 (入出力)データのエラー訂正用のチェックビットです。168ピンDIMMには64bit構成のものと、72bit構成のものと、80bit構成のものがあります。パソコン用のDIMMは64bitが使われることが多く、これらのCB信号は使われません。72bitDIMMの一部ではCB0〜CB7をパリティー用として使います。80bitDIMMではCB0〜CB15をECCコード用として使われます。72bitDIMMでもECCを使うものもあります。 SA2〜SA0,SCL(入力) SDA(入出力)SPDというシリアルEEPROMを制御するために用いられます。通信方法はI2Cです。NC (無接続)どこにもつながりません。オープンにしておきましょう。NC/MIRQ#,NC/MWAIT#,NC/VREF謎です。このピンが存在する場所は第一世代という168ピンDIMMでは切りかきのあった場所なので、何かの識別にでもつかうのでしょうか。実際に何も使用されていないDIMMモジュールも多いようです。オープンで間違いありません。DU (無接続)Do not use. の略だそうなので、何もつないではいけないのかなと思います。NUとも書かれます。 |