ブリッジへの応用

回路図  ブリッジ回路は、測定対象の微小な変化を計ることができます。ここではホイートストンブリッジの中にオペアンプを組み入れて、測定する応用を紹介します。

この回路の動作

回路図  一番簡単な応用は普通のホイートストンブリッジの電位差検出に使う方法です。この回路図の場合ではオペアンプに負帰還がかかっていないので、オペアンプはすぐに飽和してしまいます。この問題は差動増幅器を使うと解決できます。ただし差動増幅器の入力インピーダンスが低いと測定される抵抗値に影響を与えてしまいますので十分高くしなければなりません。
 できればインスツルメンテーションアンプを使うとよいでしょう。

回路図  次の回路は抵抗RxとRyの比を求められる回路です。抵抗値をR1=R2にしておきますと、オペアンプは反転増幅回路になるので、基準電源をマイナス1倍した電圧を出力します。そうすると、R1の上側とR2の下側は互いに反対の電圧になるので、Rx=Ryの時に出力電圧Vo=0になります。そして0を中心にして、RxとRyの比に応じた出力電圧が出力されます。
 コンデンサC1は高周波での利得を下げ、安定動作に寄与します。抵抗比を精密で測定する場合には普通は直流で行います。

実際の設計

回路図  この回路図は私が実際に作った温度コントローラのセンサ部です。
 抵抗Rxを精密ポテンショメータにして、Ryをサーミスタにします。ポテンショメータで設定した値よりもサーミスタの抵抗値が高いか低いかを検出し、PI制御によって温度を一定に保ちます。10時間で3mK程度の安定性が得られました。

 この回路の後段は、オペアンプを使った非反転増幅回路によってバッファしなければなりません。

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この回路は反転増幅器を発展させた回路の例です
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