差動増幅器2

回路図  基本の差動増幅器、同相入力電圧範囲を改善した回路です。オペアンプ2個を使います。ただし、入力インピーダンスは低くなってしまいます。

この回路の動作

 動作原理はとても単純で、あえて説明する必要もありません。
VO=(V+INR2/(R1R3)-V-IN/R4)*R5
 前段のオペアンプでは入力をマイナス1倍しています。そして後段のオペアンプでは二つの信号を足し算しています。利得-1倍の反転増幅回路加算回路を組み合わせて、足し算を使って引き算を実現しています。

メリット

 単純そうに見えて、大きな利点があります。それは、抵抗R3R4とR5の比で増幅度が決まっているところです。抵抗R5を変えれば、全体の利得を変化させることができます。一本の抵抗で利得を変えられるという点がメリットです。シンプルイズベスト。
 そのほかの利点は、同相入力電圧範囲の問題がないことです。入力抵抗R1を十分大きくしておけば100V加えたって、200V加えたって大丈夫です。非反転増幅回路を使った差動増幅器ではこうはいきません。

デメリット

 一番のデメリットは入力インピーダンスが入力抵抗の値そのものになってしまうことです。これは反転増幅器のデメリットを引き継いでいます。

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この回路は差動増幅器を発展させた回路の例です
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