バウンダリスキャンをやってみよう平成16年12月10日 なぜバウンダリスキャンか?FPGAの開発やデバッグは、オシロスコープを持っていないと手も足も出ないというのが、これまでの常識でした。ところがMITOUJTAGというソフトウェアが登場し、その常識は覆りました。 なんと、JTAGの配線をつなぐだけで、オシロスコープがなくてもFPGAのデバッグができてしまうのです。これほど簡単便利にバウンダリスキャンができるソフトウェアは他にありません。 しかも、JTAG接続は、XILINXのParallel III、Parallel IV、ALTERA ByteBlaster II/MV、LATTICEなどのプリンタポート接続のJTAGケーブルがご利用いただけます。ぜひMITOUJTAGの使い方をマスターして、FPGAの開発効率を飛躍的にアップさせてみませんか? バウンダリスキャンで何ができるの?
バウンダリスキャンはJTAG本来の機能でありながら、いままでは「プリント基板の実装検査のごく特殊な場合」など非常に限られた分野のみでしか使用されてきませんでした。特に、FPGAの開発には全く有効に活用されておりませんでした。ここでは、バウンダリスキャンを駆使して、バウンダリスキャンがFPGAの開発に有効である一例を示します。 パソコンとデザインウェーブのSpartan3ボードをJTAGで接続し、MITOUJTAGを起動すると、XC3S50デバイスの絵が表示されます。 パソコンの画面に表示されたIOの状態は、実際のXC3S50のデバイスの状態です。 パソコン上で絵を操作すれば、実際のデバイスの状態が変わりますし、実際のデバイスの状態が変化すれば、パソコン上の絵も変化します。 LEDを操作してみよう 例えば、パソコンの画面上で45番ピンと47番ピンの絵をクリックし、画面上で状態が赤と青に変えます。それと同時にXC3S50のピンの状態がHとLに変わります。
この操作を行うために、XC3S50に何らかの回路を組み込む必要は全くありません。袋から出したままの状態、すなわちXC3S50がブランク状態でも行うことができます。
PUSH SWの状態を読んでみようPUSH SWを押すと、パソコンの画面上で50番ピンの状態が赤から青に変わり、デバイスのピンの状態がHからLに変わったことがわかります。
もちろん、この操作を行うために、XC3S50に何らかの回路を組み込む必要は全くありません。袋から出したままの状態、すなわちXC3S50がブランク状態でも行うことができます。
JTAGロジックアナライザを使ってみようMITOUJTAGを使えば、ピンの状態を見たり操作するだけではなく、それを波形で表示することもできます。 下の図は、記事になっているフーリエ変換、スペクトラムアナライザを動作させるときにいろいろな信号をIOに出力させ、そのIOの状態をJTAGロジックアナライザで調べたものです。 JTAGロジックアナライザは、数百本〜数千本の信号を同時に観察することができますが、シリアル通信であるため、速度はあまり速くありません。そのため、40MHzのクロック速度をFPGA内部で分周し落としてサンプリングしています。
如何でしょう。バウンダリスキャンって便利だと思いませんか? |
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