定電圧回路2

 基本的な定電圧回路です。ツェナーダイオードで決めた電圧をトランジスタでバッファして出力します。


動作原理

 まず、ツェナーダイオードが基準となる電圧を決めます。ツェナーダイオードを使うときの注意点は前の章で説明したとおりですが、もう一度簡単に説明しますと、 などがあります。

 ツェナーの発生する電圧を使って、大電流の電源を使いたいときにこの回路を使います。トランジスタのベース・エミッタ間電圧の0.65Vを考慮して、ツェナーの電圧は必要な電圧よりも0.65V高めに設定しておきます。ただ、トランジスタのVBEは-2mV/℃の関係があるので、シビアな用途では温度変化の影響が問題になるでしょう。

 また、ツェナーに電流を供給する抵抗は、数百Ωから数10kΩまで何でも良いのですが、電流を多く流せばノイズは小さくなります。ただ、ツェナーの最大消費電力は決まっているので、あまり流しすぎると壊れてしまいますので、注意しましょう。

 電源電圧の変動をおさえるためには、回路の入力と出力にコンデンサをつけます。しかし、変動する入力電圧はツェナーに流れる電流に変化を生じさせ、ひいてはツェナーの発生させる電圧にも影響を及ぼします。そのため、ちゃんとした用途ではツェナーは定電流回路でドライブします。

本格的な低電圧電源を作るには

 この回路ではVBEやその温度ドリフトの問題があります。本格的な電源を作るためには、ツェナーの発生する電圧と出力電圧をオペアンプで比較してそれをトランジスタのベースに入れるという回路になります。
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