PチャネルJFETには下の図で示すような特性があります。
PチャネルJFETはソース・ゲート間の電圧VGSによってドレイン・ソース間に流れる電流を制御することができる素子ですが、通常の増幅回路などではゲート電位をソース電位よりも高くして使います。VGSが0Vの時にドレイン電流は最大の電流(IDSS)になります。
VGSが0、すなわち、ゲートとソースを接続した状態ではIDSS以上の電流はどう頑張ってもながせませんし、電源の電圧が十分であればそれ以下の電流にもなりません。この特性を積極的に利用して定電流回路を作ります。
IDSSの値は、同一の品番のFETでも大きくばらつきがあり、また温度によっても変わり安いので、この回路では正確な電流の設定は難しいでしょう。この回路は正確な電流の設定というよりは、電流を一定の値に制限する回路と考えたほうがわかりやすいかもしれません。
なお、市販の定電流ダイオードは中身はFETのゲートとソースを接続したものだそうです。